日本発達心理学会で発表をしてきました。

先日、東北大学で行われた日本発達心理学会で発表してきました。

カナダやアメリカでは認知度が高いインプロですが、日本ではまだまだ低いのです。

でも、今回は、療育関係者の方や学校の先生、臨床心理士さんなどいろんな肩書の方たちに興味を持っていただくことができました。

この場で発表したことは、コミュニケーションに困難さのある4人グループの集団においてSST(ソーシャルスキルトレーニング)とインプロの協働プログラムを実施して、ターゲット行動(生徒の活動の中でのねらい)の生起頻度を確認しました。

簡単にどんなことを話したかというと、、

ソーシャルスキルトレーニングにはそれぞれターゲット行動を設定して行います。
例えば「相手に合わせる」「うなづく」「失敗から立ち直る」など。
なので、ソーシャルスキルトレーニングに関してはターゲット行動が起こる「成功」と起こらない「失敗」が存在するということが前提としてあります。

⑴指導者のインプロ的な在り方について

・ターゲット行動が起こらなくても「表現しなかったこと」も表現として受け取って進める指導者のインプロ的な在り方は、生徒がSST的に失敗してもポジティブな体験に変容できる。例)反応しない→「さっき先生凍らせてしまったんだ。だから、お湯で溶かそうか。」
⑵インプロゲームのルールについて
相手を尊重しないと成功しない制約のあるインプロゲームのルールは、定型的な会話ではなく、相手の様子や嗜好性に合わせた発言を参加者に促すことができました。

また、授業の最初に失敗の構えを作ることで、失敗を恐れずに挑戦する行動を促すことができました。
⑶役割の多様性について
プレイヤーと客席など役割の多様性があります。また、うなずくだけでも役割を持てるものがあるので、言語表出が困難な参加者に言語表出を強いずに集団参加を促すことができました。

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お世話になったリタリコ研究所チーフリサーチャー榎本さん、協力していただいたみなさんに感謝です。

学会という場で発表する機会を持ててよかったです!

企業に企画提案するときは、根拠を持った提案が必要です。
第一歩にもなりましたし、まだまだ課題もたくさんなります。
また、がんばります!